Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
「良いんですよ。そんなお気遣い。記憶は無くとも何となく想像はつきますもの。きっと姉さんにはべったべたに甘くて、そのくせ姉さんに関する他の物事に対してはすっごく心狭くて、独占欲の塊で、ヤキモチ妬きで、束縛したがりで……」
ぅわぁ、…何でそこまで分かるんだろ。
はぁぁ~と深い溜息を吐いて項垂れる悠里に私は慌てて抗弁する。
「で、でもっ!私はそれを嫌だと思った事は無いよ!私の恋愛を影で片っ端から潰したり、いきなり結婚とか言いだして指輪買ってくるしマンション用意しちゃうし、僕だけの物でいてとか言って勝手にお仕事お休み取っちゃったりしたけど」
「…………。」
「でもっ、そうやって人によっては重いって言われる程の愛を与えられる事が私にとっては“普通”で幸せな事だったの。」
我儘さも強引さも全部、私への愛の形だったから、私は嬉しいと思ったの。
私の事が凄く好きなんだなって悠里の気持ちが伝わったから、ウザイなんて思わなかった。
だから姉弟に戻ろうとしたのはそれが理由じゃなくて…。
「悠里が苦しそうだったから。私を好き過ぎて苦しいって言ってたから……。」
悠里がいつも私を一番に考えてくれるみたいに私も悠里の幸せを何より願いたかった。
私を愛していた事を忘れたのならそのまま、違う誰かと平凡で落ちついた恋愛をして幸せになってくれればいいと思った。
だけど。
私は顔を上げ、戸惑った顔の悠里を真っすぐ見詰めた。
「ゴメンね悠里。悠里はいつだって私を一番に考えてくれたのに、私は悠里を一番に考えてあげられないの。悠里が苦しんでも私は悠里と一緒に居たいって言う自分の願いの方が大事なの。」