Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

「自分で言うのも何だが、俺は金持ちだし頭も運動も出来る方だったし、この見た目だし、幼い頃から周囲にちやほやされてきたんだ。王子様なんて言われてクラスの…いや、学校で一番の人気者だった。……アイツが転校してくるまでは。」


悠里が二階堂さんの居る小学校に転校してきたのは小学校の低学年の頃。

悠里の父親が亡くなって、母親の実家近くに引っ越した時だ。

転校してくるや否や悠里は不動の一番人気の座を掻っ攫って行った。


「勉強も運動も僅かにヤツには敵わなかったし、顔だって……カッコイイと言われるヤツに対し俺はあくまでも可愛い扱いだ。この童顔と身長が憎いっ。」


……うん。確かに。

イケメンには違いないけれど、男らしいと言うよりアイドル的。


「でも、その話を総合的に鑑みるにそれって二階堂さんの逆恨……」


ちょっと待て!と言うように鼻先に手を翳され口を噤む。


「俺はそこまで情けない男ではないぞ!適わないのは己の努力不足と反省し、日々切磋琢磨し続けた。幾度となくヤツに勝負を挑みその度に砂を噛まされたが、へこたれる事無く立ち上がった。」


拳を握って苦節の日々を熱く語る二階堂さん。

可愛い顔立ちに反して中身はとっても熱い人みたいです。


「……そんな俺がヤツには煩わしかったのだろう。ある日、いきなりヤツは正体を現しやがった!」


二階堂さんがギリギリと奥歯を噛み締める。


「確かに俺もムキになっていたが、煩わしかったにしてもあの仕打ちはないっ!忘れもしないあれは写生大会で近くの公園に行った時の事。あの一件で俺のイメージは崩壊し、人気どころか地位も名誉も喪失したのだ!!」

「……ゆ、悠里は一体何を!?」

「俺を哀れと思うならどうか聞かないでくれ!!」


気になる――――っっ。



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