Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

一人身悶える私を余所に二階堂さんは三角座りした膝に顎を乗せハァッと深い溜息を吐いた。


「実は今日俺の花嫁になる彼女だが―――…」

「はなよめ?……はっ!?もしや二階堂さんのそれってタキシード!!こ、こんな所でこんな事してる場合じゃないじゃないですかっ!!」

「あ゛~~~っ、分かっている!!分かっているからそれを言わないでくれ!!」


二階堂さんは駄々っ子のように頭を抱える。


「実は彼女とは幼馴染で、彼女も永久の事を知っているばかりか当時はヤツにキャーキャー熱を上げる一人だった。事あるごとに永久を引き合いに出して俺を扱き下ろして……実は先ほどもそれで言い合いになって……」


そう言いながら二階堂さんがぎゅっと眉を寄せる。

ああ、そっか。

きっと二階堂さんは彼女に事あるごとに悠里と比較される事が一番耐えられなかったんだと思う。

だからずっと悠里に固執し続けたんだ。


「それでその矢先に悠里に会っちゃったんですね…。」


その通りだと二階堂さんが頷く。


「もはやコレは神が俺に与えた復讐のチャンスだとしか思えなかった。ここで積年の恨みを晴らし心機一転新しい門出を出発するのだと―――」


言い差した二階堂さんはぺこりと頭を下げた。


「―――思い詰めてしまいましたが、冷静になれば人の結婚式をぶち壊すというとんでもない事をしでかしてしまいました。ゴメンナサイ。」


うん。……根はホント良い人。

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