Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
だけど、困ったな。
悠里が悪い事をしたのであれば謝って和解するのが一番なんだけど、生憎悠里には記憶がないんだもの。
だけどいつまでもこんな所に居る訳にはいかないし――――
「……全く。少しは成長したのかと思えば相変わらず浅はかだね、二階堂君は。」
不意に聞こえた声。
驚いて振り向くより早くフワリと身体が浮いた。
「永久……っ!!」
二階堂さんの怒声を聞きながら、私は私を軽々と抱える人物をマジマジと見詰めた。
………悠……里……?
私を慣れた様子で腕に抱えあげたまま悠里は呆れたような微笑を二階堂さんに向けて言った。
「TPOも弁えず感情で突っ走る直情型。大人になったんなら少しは周囲の空気を読んで立ちまわれるようにならなきゃ。君の行く末は心配だし、君のお嫁さんになる人が心配だよ。」
「貴様に心配される謂われはないわっ!!」
悠里の視線が、地団太を踏んで喚く二階堂さんから私へと移る。
「ゴメンね。お待たせ、美久。」