Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩

いつも通りのアルカイックな笑み。

池のほとりでタキシードを着た姿なんてもはや本物の王子様みたい。

いつも通り…何も変わらないけども……


「悠里………記憶が戻ったの?」


半信半疑なその問いに悠里の顔がクタリと緩む。


「やっぱり美久には簡単にバレちゃうね。」


そんな言葉が唇の上で踊る。

ほ、本当に?

記憶が戻ったの?


嬉しくなって悠里に抱きつこうとしたけれど


「悠っ…里…!ん゛ん~~~」


急加速で濃度を増すキスに、慌てて悠里を引き剥がす。

だってここ外ですよ!?

しかも二階堂さんがいるってのに!!


「だって 美久と引き離されてホント辛かったんだもん。沢山美久を堪能しなきゃ癒されないよ。どうせ式もグダグダだし、このまま帰りた―――」

「それはダメ。」


きっぱり拒否すれば、悠里は拗ねた子供みたいに唇を尖らせた。

全くもう…


でも、ヨカッタ。

記憶なんかなくったって悠里が悠里なら構わない。

そう思っていたけれどやっぱり記憶が戻って嬉しい。


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