Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩
「ま。私の武勇伝は今度じっくり聞かせてあげるから、今夜は小娘よ。」
「へ?わ、私は別に……」
「何が別に、よ!!今にも行き倒れそうなオーラ垂れ流しのくせに。」
ドキリとして、不自然に目が泳ぐ。
ニマリ、と店長と川端君が口端を持ち上げた。
「さぁ、百戦錬磨、男も女も酸いも甘いも知り尽くしたこの私と―――
「青春真っ盛りの気が利く優しい後輩の俺が―――
「「悩みを聞いてやるから覚悟しな!」」
いや、絶対その言葉はオカシイ!!
大体、嫁さんに逃げられたオカマと彼女イナイ歴更新中の青年に一体何を相談しろというの…。
これだけは随分高級そうな肌触りの良いラグの上にオツマミ直置きの直座りで宴会を始める大人達。
店長の息子・清雅クンは部屋の隅に移動させた小さなローテーブルでコチラのドンチャン騒ぎをスルーして勉強をしている。
若いくせにとってもクール…。
チューハイ二本目にして私の黙秘はあっけなくも崩壊。
敏腕デカみたいな二人の詰問に気がつけば全てを話し尽くしていた。
「はぁ…木戸さんってつくづく間が悪いってか…いっそ超・アルピニスト?」
「高い山があったら登らずにはいられない~って?イイじゃなぁ~い。絶対イイ感じに腹筋割れてるわ♪」
きゃ~とはしゃぐ店長。
コップを傾けながらしみじみと思考する川端君…は、ちょっと歳の割にオッサン染みていると思う。
…って、そうじゃなく~。