Glass slipper☩シンデレラボーイは甘く永遠に腹黒に☩



「ふぅん?何かに気付いちゃったみたい?」


耳元で囁くからかうような声に飛び跳ねた。


「れれれ麗那さんっ。」


驚いて振り返れば麗那さんがいて、慌てふためく私ににっと笑った。


「行くわよ。私今から休憩なの。」


ええっ、決戦にはまだちょっと心の準備が……っ。

そう言う暇もなく私は麗那さんに強制的に連れ出された。





「はぁ~疲れたわぁ。お腹空いちゃったわぁ。勿論奢りよね?」

「……お手柔らかにお願い致します。」


辿りついたのはテナントのコーヒーショップ。

麗那さんに満面の笑みで迫られて、渋々と頷く私。

麗那さんは自家製ハムが大人気のサンドイッチとコーヒーとパンケーキ、私はミルクティーを頼んだ。


「何が聞きたいの。正直に答えてあげるわよ。ただし一つだけ。」

「えぇっ…こんなに奢るのに!?」

「それはそれこれはこれ。一つって方が臨場感あるでしょ。」


ふふんと笑う麗那さんはまるで悪い魔女のよう…。

麗那さんへの悪態はさて置き、私は何を質問するか考えた。

悠里と付き合ってるんですか?

…ぅぅ~ん。

気になるトコロだけど、これだと悠里が犯人か分からない。

私は、本当の事が知りたいの。



色々考えて、恐る恐る訪ねてみた。

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