瑠璃一味のお戯れな学園生活
着慣れない防具だったが、竜種ヴォプナフィヨルズルの素材から作られたという装備は、苦にならないほどに軽かった。

重装備である瑠璃達でさえも、身に付けたまま足場の悪いトンネル内を走れるほどに軽い。

お陰でバラウールの追跡は迅速に行えた。

トンネル内は長く続くと同時に、若干の勾配となっている。

即ち、徐々に標高が上がってきている証。

「やっぱり、天空険道ってとこに登っていってるのかな」

めのうが言う。

「ああ。天空宮市の竜種は、天空険道に集中して棲息しているらしいからな」

シンが頷く。

となると、敵はバラウールだけではない。

天空険道に棲息する、全ての竜種という事になる。

運悪く遭遇してしまえば、その場で戦闘となるだろう。

竜種とは総じて、好戦的で凶暴な魔物なのだ。

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