瑠璃一味のお戯れな学園生活
「くー君も琴子さんや善師匠にもらった?お年玉」

ショートカットの茶髪を揺らし、柔らかな橙色の瞳で、ふわりと微笑むめのう。

「うん、僕も貰った」

ほら、とポチ袋を見せる孔雀。

後の夕城流剣術を背負って立つ存在、夕城流の四季・色彩銘刀を受け継いだ次世代の剣客達。

やがて天神学園を揺るがす少年少女達も、この時点ではまだまだ子供。

早速貰ったお年玉で散財しようという魂胆らしい。

「多分みんなも来ているよ、行こう兄様、くー君」

めのうは夕城邸の玄関を出る。

めのうの兄の呼び方が変わっているのも大人の事情。

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