瑠璃一味のお戯れな学園生活

ずっと暗い廃屋にいるせいで、夜目が利くようになってきた。

野菊達は廊下の先に、部屋があるのを見つける。

滴の音も、そこから聞こえてくるようだった。

まず野菊が、その野菊の腕にしがみ付くような形で咲花が。

恐る恐る部屋の中を覗き込む。

…浴室のようだった。

浴室といってもユニットバス程度の広さ。

罅割れて汚れたタイル張りの床と壁。

小さなバスタブが置いてあり、シャワーがある。

滴は、そのシャワーヘッドから滴っているようだった。

バスタブには、水が張られている。

透明ではない。

暗いせいで色は分からないが、濁っているのは間違いなかった。