瑠璃一味のお戯れな学園生活
まるでめのうを見ていない、その構えから。

「ハイッ!」

鬼龍は拳を打つ!

かつてタイマントーナメントで拓斗が見せた、刺突のようなフリッカージャブ!

尤も、威力は拓斗の足元にも及ばない。

故に。

「!」

めのうは素早い動きで鬼龍のフリッカージャブを払いのける。

スピードと手数で相手を翻弄する、功夫(カンフー)の動き。

「私もちょっとくらいは中国拳法使えるんだよ?」

ニコッと可愛らしく笑うめのうに、戦慄を覚えたのは何故か。

「今度は私から行くね」

「……」

その言葉を、鬼龍は待っていた。

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