男になりたい女と女嫌いな男
ガラガラガラッ、バン!!!
大きな音を立てて開いたドアは勢い余ってバウンド。
その音にみんなが振り向いたのもつかの間、俺を見るとすぐに目をそらした。
こっちも、お前らには興味ねぇ。
俺は教室全体を見渡す。窓際に取り巻きと一緒にいる友季を見つけた。
近づくと友季は見下したような目で俺を見た。
「なに?バケツ女」
俺は黙って友季を見つめる。
「ちょ、なによ。ケンカはしないわよ」
ざわめく取り巻きたち。みんなの目線が俺たち2人に浴びせられているのがわかった。
俺は冷静につぶやいた。
「さっさとやめなよ、友季」