灰色の掟
「まぁ元々は、友好国であるアメリカとの安全保障の面で秘密を漏洩させない為の法案だという事らしいがな…」

呟く小川。

「法律も兵器と一緒だ。使用する者の使い方次第で悪法にもなる…今はまだ『灰色の掟』といった所だな」

彼の言葉に、隊員達は押し黙るしかない。

自分達は国防の為、国民を守る為に厳しい訓練を繰り返してきた。

しかし下手をすれば、その力を政治家の都合の為に利用されかねないのだ。

これまでは国民の顔色を窺い、マスコミを恐れ、強い反発を受けて断念せざるを得なかった事も、この法案に守られる事で極秘裏に行う事も可能となる。

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