今日は何する?
女子会に行こう。

――――明日の夜、夕飯でもどう?


――――ごめん。女子会に誘われてて……。


――――そっか、残念……。俺のことは気にしないで、お友達と楽しんでおいで!また今度誘う。


――――うん。ごめんなさい。


――――いいってば。……男だけには気をつけて。


――――分かってます!




と、言うことで。
女子会に来ております。男性の皆さんは知らないかと思いますが、女子会はスポーツです。
何がキツイかというと……。

「アヤネ聞いてぇ、うちの上司マジ使えない!!こないだも課長にへこへこしやがってぇ――――」
「アヤネ!そんなことよりぃ、また仕事で失敗しちゃってさ……へこむわー」
「みんな落ち着いてよ、アヤネが困ってるじゃん」
「……」

こんなふうに、愚痴やらなんやらを永遠と話し続けて終わります。
9割が恋話・恋愛話。
1割が上司や仕事場での愚痴、失敗談話。

こんな時、女子って疲れると感じます。

「彼氏いるのって、アヤネとフミだけ?」
「そうでしょ。あとは、ぼっちでーす」

高校出たての若い女なんて、だいたいがこんな感じだと思います。
マジメに働いている人も、もちろんたくさんいますけど。

「人生初の恋人が、年上でイケメンなんて」
「ほんと。羨ましいというか、なんというか」

彼氏がいない2人組は、なんだかんだで男性経験が豊富です。
そしてフミは、今の彼氏が3人目という純粋な女の子です。

「上司の愚痴なんて言ってるうちは、彼氏できないんじゃない?」
「そーゆーアカネだって、仕事出来ないうちは彼氏あきらめたらどうですかぁ?」
「エミに言われたくありません!」

2人とも、彼氏いないの3ヵ月だけじゃん……。
あー、やっぱりカケルとどっか行きたかった。

「アヤネってこんなに不思議ちゃんなのに、なんでイケメン捕まえられたんだろう」
「そりゃー、イケメンの彼女はカワイイって言うじゃないですか」

って、ちょっと話聞いてなかっただけで次の話してるし。

「カケルは、あぁ見えて何もできないよ?」

私の言葉に、3人の動きが止まる。
そして、次々に否定の声が上る。

「またまたぁ~」
「どう見たって完璧じゃん」
「なんか不満でもあるの?私たちでよければ聞くよ?」

……え?
いやいや、今幸せいっぱいだし全然不満なんてないんだけど。
勘違いが多いのも、女子の特徴かもしれない。

「いやいや、不満とか何もないから」
「じゃーなんなんですかー?」

あぁめんどくさい。
酒が入ると、これほどめんどくさい生き物になってしまう人間ってすごい。

「例えば、料理、洗濯、家事全般が出来ません」

まぁ、こちらも酒が回って結構舌足らずだけれど。

「えーカワイイじゃん!」
「まぁ、そこは頼ってもらえてうれしいよ」

年上だからと少し気を張っているのが分かるので、家事くらいは頼ってもらいたいのです。

「それに、勉強は出来るくせしていちいち天然なんだよね」
「えーーー。何それ、メッチャいいじゃん」
「コレがゾクニ言う、ギャップ萌えってやつ?」

運動ができて、勉強も出来て、優しくてカッコイイ彼氏。
でも中身は以外とズボラな感じがします。



つまり何が言いたいかというと、彼氏が大好きってこと。



-―――非リア充と呼ばれる二人にも、幸あれ。




< 3 / 4 >

この作品をシェア

pagetop