Bussiness Trip
「おまえ、彼氏とかいるの?」
雪乃は目をパチパチとしばたいて、質問で返す。
「戸上は?」
「俺が聞いてるの」
「いないけど……」
ちょっと口をとがらせながら言うのがおかしい。
その瞬間、ため息をつきそうになった。
「俺もいない。っていうか、ずっとおまえのこと、気になってた」
「え?」
本当に驚いている雪乃。
『まじで気づいてなかったのか?』
「なあ、今日から同僚と、けんか友達やめないか」
「え?」