マサハルさん
あれから、僕はマサハルさんが帰る頃を見計らって、携帯電話で今日のいきさつを連絡していた。
詳しい事は帰ってから話す、という僕の言葉も聞かず、慌てふためき何度も同じことを言い続けるマサハルさんを無視して、僕は電話を切っていた。
きっと、僕が100回「大丈夫」と言ったとしても、マサハルさんはハナの無事を確認するまで、僕に質問は止めなかっただろう。
やむを得ない処置だ。
「マサハルさん、とりあえず、靴は脱いでよ」
「うおっ!」