はじめての恋
「お父さん…」
真美が部屋に行ったのを確認した母が父を呼ぶ。
父は母の様子が少し違うと感じ、新聞を閉じる。
「あの子…今日病院で検査受けたのよ。レントゲンとか大きな検査」
何も聞かされてなかった父は驚いた。
「え?検査?何の検査だよ?」
母はため息をつく。
「頭痛が激しいみたいでね。倒れそうになるときもあるって。ねぇ…これって」
母が言いかけたとき、父が止める。
「やめろよ。俺の親父と真美は違うだろ?ただの頭痛だよ」
その言葉を聞いても、母は安心出来なかった。
母の心は不安でいっぱいだった。