はじめての恋
先輩と一緒に入った部室には、沢山の生徒がいたが一年生は私とえりだけだった。
「いつもこうだから。去年も一昨年もこんなん。でも、吹部意外と人気なんだよ?最初はみんな来にくいみたいだけど、気づいたらちゃんと集まってんの」
笑いながら言う先輩につられて笑った。
「先生、体験入部の子来ました!」
先輩が指揮をしている先生に声をかけた。
すると、先生がこちらを見る。
うわ…厳しそう。
…って。
「ええっ?」
私とえりは2人で驚いた。
だって、そこにいたのは担任の先生。
「あぁ、橋本と吉田。お前ら吹部希望なのか?」
私たちだと分かった先生は教室にいるときと同じ優しそうな顔で聞いてきた。
「あ、はい!」
担任と顧問で顔を変えるんだ…。