はじめての恋



夜になり、お父さんも帰ってきた。

今日は入学祝いでお寿司を買ってきてくれた。
本当に温かい家族。
私なそんな家族が大好き。



「真美の入学祝いに乾杯!」

と、お父さんの声で入学祝いパーティーが始まった。












次の日。


時間ギリギリに起きて慌てて用意をする。

こんな日に限って雨は降るし、お母さんもお父さんも早くからいない。


お母さんがいれば起こしてくれるから寝坊しなかったのに。




私は着替えや歯磨きをさっさと済ませ、家を飛び出した。






学校まで後少し。

というところで、またあの頭痛に襲われた。




思わず座り込んだ。


「痛っ…」

立てない。
いつもよりも激しい痛みに倒れそうになった。




これ、やばいかも。
と、心の中で思った。

すぐそこにある学校からチャイムが聞こえた。

遅刻、だ…。






でも、痛くてそれどころじゃなかった。





20分くらいして痛みは少し和らいだ。
深呼吸をして立ち上がり学校に向かう。





教室に入ったのは9時前。
遅刻したのは私だけだったから余計に目立ってしまった。


「すいません…」


先生に頭を下げ席につく。

間に合ってたはずなのに…
まだおさまらない頭痛に泣きそうになる。







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