ロフトの上の冷たい毒 星のない漆黒の空の下


ーーだ、か、らあ。尾木君が許せなくてぇ!
羅夢のこと、遊びだったんだよぅ。
本気で好きじゃなかったって言うのぉ。


無性に気晴らしがしたくって。

あ、唐沢課長から誘ってきたっていうのは、嘘。


尾木君に当てつけがしたくて、酔っ払ったふりして、羅夢の方からラブホに誘ったの〜

前から課長のことカッコいいって思ってたし。


最初は真面目ぶって、羅夢のラブラブビーム無視してたけどぉ。

二人きりになった途端、課長、目輝かせてグイグイ来たよ〜


おじさんだから、あっちはどうかと思ったけど、素敵だったあ。

尾木君が下手くそだって
よーく分かったよ〜

大人の男は違うよねええ⁈




羅夢はギャハハと馬鹿笑いをし、テーブルをバン!と思い切り叩いた。




ーー唐沢課長、
際どいところにホクロあるよね〜?
知ってますう?
私、笑っちゃったあ?



笑っちゃった、と言いながら私に向けられた羅夢の目は険しく、私を明らかに威嚇していた。





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