恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~
三浦先輩は、なぜか一人部屋を優遇されているらしい。
ノックして中へ入る。
「あ、エビ君もいたんだ」
中では、同じように数学のプリントと格闘しているエビ君の姿。
じゃあ佑真は…と思ったけど、いなかった。
ちょっとがっかりする。
…まぁ…あの野球バカがここへ来てまで勉強するわけないか。
「増田さん、今少しガッカリしたでしょ」
ノートにシャーペンを走らせながらエビ君がとんでもないことを言うものだから、あたしは声が上ずった。
「はっ?や、やだなぁ~エビ君……っ」
エビ君、どんな観察力!?
クールな顔して、そういうこと言うのね…。