恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

さくらの目は、今にも泣き出しそうだった。


ジャージ姿のさくらは朝練に出てたんだろうし、もしかしたら、現場も見たのかもしれない…。



「……エビ君から……話聞いた…」


あたしはうつむいて言った。


「瑠依ぃ…」


さくらは堪えられなかった涙を流しながら、あたしに抱きついてきた。


「佑真のヤツ……ホントどうしちゃったんだろ…っ…」


悔しさ、怒り、落胆…色んなものが混じりあった声で。


「………ん」


あたしもその背中に手を回してさくらの気持ちに寄り添ったけど。


……あたしには、涙は流せなかった。



そんな資格なんて、ないんだ――
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