恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

「あーあ、これで甲子園なくなったな」

「なにがあったか知らないけど、こんな時期に暴力事件起こさなくても」

「佑真もバカだよなあ」



教室に戻れば聞こえるそんな声。


昨日までのヒーローは、一瞬にして悪者になっていた。



だけどあたしはまだ、佑真の起こした現実を受け止められない。


だって、佑真の行動が理解できない。


あたしですら、あの状況で自分を止めることが出来たのに。




甲子園……

今度こそ本当に行けなくなっちゃうのかな…



だとしたら…佑真のせいになっちゃう。


元々は西川先生のせいなのに。


こんな風にしたかったんじゃない。




ただ……


あたしはただ……




「ううっ……」


聞こえてくる全てを拒否したくて、机に突っ伏し耳を塞いでいた。
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