恋色ダイヤモンド~エースの落とした涙~

「佑真は…?みんなともう野球をしたくないの…?佑真の本当の気持ちを聞かせて」


ペットボトルを持ったまま、佑真は視線だけをあたしに動かす。


「……」


それでも答えることはなかった。



……じゃあ、あたしに喋らせてね……



「…覚えてる?1年生のとき…斉藤君だっけ、練習サボってカラオケに行ったのがバレて、連帯責任だって3年の先輩に怒られて、1年生全員が正座させられたこと」


あたしとさくらも。

30分正座して、みんな足が痺れて転げまわってたっけ。


そんな斉藤君は、それ以来真面目に部活に出るようになって今ではキャプテン。


「夏休みの練習終わりには、みんなでコンビニに寄るのが日課になってたよね」


過酷な練習メニューに切磋琢磨するメンバー達の距離が縮まるには、そう時間は掛からなかった。
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