【完】恋の太陽、愛の月
ひなたは太陽の話をするとすごく寂しそうな顔をする。
だから俺からはあまりしないようにはしている。
太陽が転校していってからは、無駄に空元気が多くなったひなた。
俺が傍にいても、太陽みたいに笑顔にさせてやることはできないと分かってはいても悔しい。
太陽がひなたをどう思っているかは知らないけど俺はひなたが好きだ。
だからひなたが寂しそうな顔をするたびに胸が苦しくなる。
ひなたが好きなのは太陽なんじゃないかと何度も心の中で思ってしまう。
周りの友達やクラスメイトに「お前ら付き合ってるんじゃねぇの?」と言われた時に、ひなたは一生懸命否定するのに俺は否定をしたことがない。
・・・俺は別にそれでもいいから。
むしろそうなりたいと望んでいる。
でも俺は素直じゃないし、ひなたを怒らせてばかりな時もある。
それに・・・。
幼馴染から一歩先に行くということは、俺とひなたと太陽の全てを一掃することになってしまいそうで嫌だ。
告白をして今の関係が壊れてしまうより今のままがずっとマシだ。
「・・・寝るか」
俺は翌日に備えて寝る事にした。