ヒールの折れたシンデレラ
今まで好きな人がいなかったわけでもないし、恋人と呼べる人もいた。

だけどどこか過去の傷が原因で深くかかわることだけは避けてきた。

自分のかけるブレーキで、行き過ぎないようにスピードを出しすぎないように……。

けれど宗治に関してはそのブレーキが壊れてしまったかのように、好きの速度がどんどん上がっていく。

宗治を目にするたびに新しい発見があり、宗治に触れるたびに気持ちが高鳴る。

このままスピードをあげて走り続けると、千鶴の宗治への思いはどうなってしまうのだろうか?

ふと宗治を見ると、宗治も千鶴をみてほほ笑んでくれる。

と、同時に昨日の妃奈子の話も思い浮かぶ。

今は、難しいこと考えずにいよう。

そう思い宗治に握られた手にぎゅっと力を込めた。
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