ヒールの折れたシンデレラ
***
「どうして俺まで……」
勇矢は休日スタイル――眼鏡なし――でため息をついていた。
ここは、葉山系列のホテルのブライダルルーム。
もちろん新郎新婦は勇矢と恵ではない。
「いいじゃない、せっかく宗治くんのデレデレの顔みられるんだから」
「俺は毎日毎日間近でみてる。もううんざりするくらいにね」
悲壮感さえも漂ってきそうな夫の発言に恵は「あ、そうなの?」と軽く返す。
カーテンの向こうでは千鶴が式場の人にドレスの試着をさせてもらっている。
本来ならば叔母の仁恵と来るつもりだったのだが、都合がつかず急きょピンチヒッターを恵にお願いした。
美波が一緒なので面倒をみてくれる勇矢も連れていくと前日に聞き、それを話すと宗治が
「俺より先にアイツが千鶴のドレス姿みるなんてありえない」といいだし、仕事の打合せの時間を無理矢理ずらして、結局四人でこの場にいることになった。
「宗治がこれるんなら、俺たち二人いなくてもいいんじゃないか?」
勇矢のいうことはもっともだ。
「どうして俺まで……」
勇矢は休日スタイル――眼鏡なし――でため息をついていた。
ここは、葉山系列のホテルのブライダルルーム。
もちろん新郎新婦は勇矢と恵ではない。
「いいじゃない、せっかく宗治くんのデレデレの顔みられるんだから」
「俺は毎日毎日間近でみてる。もううんざりするくらいにね」
悲壮感さえも漂ってきそうな夫の発言に恵は「あ、そうなの?」と軽く返す。
カーテンの向こうでは千鶴が式場の人にドレスの試着をさせてもらっている。
本来ならば叔母の仁恵と来るつもりだったのだが、都合がつかず急きょピンチヒッターを恵にお願いした。
美波が一緒なので面倒をみてくれる勇矢も連れていくと前日に聞き、それを話すと宗治が
「俺より先にアイツが千鶴のドレス姿みるなんてありえない」といいだし、仕事の打合せの時間を無理矢理ずらして、結局四人でこの場にいることになった。
「宗治がこれるんなら、俺たち二人いなくてもいいんじゃないか?」
勇矢のいうことはもっともだ。