ヒールの折れたシンデレラ
何度も隣を歩いている二人だったが、今までよりも、より近い位置にお互いを感じていた。
千鶴は歩くたびに少し触れ合う宗治の手を意識してしまう。
触れた瞬間思わず手を引っ込めてしまいそうになる手を宗治はぎゅっと握ってほほ笑みかけてきた。
「森林浴って感じでいいね」
のんびり話す宗治だったが千鶴はいきなりつながれた手に意識が集中してしまいそれどころではなかった。
やっとたどり着いたお店で千鶴はミルク味を宗治はマンゴ―のジェラートを頼む。
外のテラスは木陰になっていて二人でそこに座り食べる。
「――!とってもおいしい」
目を見開いて言う千鶴に宗治はおかしそうに笑う。
「それはよかった。ハルさんの牛の牛乳使ってるから納得の味だけどね」
そんな風な会話を交わしていると「溶けてきてる」と宗治がいきなりジェラートをもった千鶴の手をぐっとひっぱり、溶けたジェラートで汚れた手をペロリとなめる。
とたんに真っ赤になった千鶴を下から覗き見て「あー面白い」と意地悪な笑みを浮かべていう宗治の肩を千鶴は何ももっていない手で押した。
「私で遊ばないでください」
ふてくされる千鶴。
「やっと手に入れたのに、千鶴で遊ばないでどうするの?」
悪びれもなく言う宗治にますます千鶴の顔は赤くなるのだった。
千鶴は歩くたびに少し触れ合う宗治の手を意識してしまう。
触れた瞬間思わず手を引っ込めてしまいそうになる手を宗治はぎゅっと握ってほほ笑みかけてきた。
「森林浴って感じでいいね」
のんびり話す宗治だったが千鶴はいきなりつながれた手に意識が集中してしまいそれどころではなかった。
やっとたどり着いたお店で千鶴はミルク味を宗治はマンゴ―のジェラートを頼む。
外のテラスは木陰になっていて二人でそこに座り食べる。
「――!とってもおいしい」
目を見開いて言う千鶴に宗治はおかしそうに笑う。
「それはよかった。ハルさんの牛の牛乳使ってるから納得の味だけどね」
そんな風な会話を交わしていると「溶けてきてる」と宗治がいきなりジェラートをもった千鶴の手をぐっとひっぱり、溶けたジェラートで汚れた手をペロリとなめる。
とたんに真っ赤になった千鶴を下から覗き見て「あー面白い」と意地悪な笑みを浮かべていう宗治の肩を千鶴は何ももっていない手で押した。
「私で遊ばないでください」
ふてくされる千鶴。
「やっと手に入れたのに、千鶴で遊ばないでどうするの?」
悪びれもなく言う宗治にますます千鶴の顔は赤くなるのだった。