私と敵と好きな人と


「ごめんな、小野町
 悪いけど薫がどーしてもお前にノート
 貸してもらいたいらしいから
 貸してやって」


う………優太に言われたら
仕方ない……


「分かった、貸す……」


むー………とした私に笑顔で優太は
ありがとうって言った


優太は優しい。


しかもかなりモテるので喋れない女子もなかにはいる


その中でも喋れる私ってかなり幸運じゃない?



そんなこんなで幸せに浸っていると薫が


「何ニヤニヤしてんの、キモいんだけど」


って。
こいつは…!!!!



「うっさい!薫!!黙んなさい!!!」



「はぁ?!ホントのこと言っただけだろ!!」



「うるさい!!」





『あー、よくやるなぁこいつら…』


『仲いいよね~』


『は?』


千夏と優太がこんな会話してたなんて
私は知らない


私は何分薫と言い争っていたんだろ…




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