真っ直ぐ



けど川崎が言ったのは、思いもしない言葉だった。


「来るわけないよ。別れたから」


「え?」


思わず聞き返すと、川崎は言う。


「高校入ってすぐだよ。何かすれ違い多くなってさ」


少し寂しげに川崎が笑う。


「そっか、ごめんな」


謝ると、川崎は首を振って言う。


「気にしないでよ、もうとっくに吹っ切れてるから」


「じゃ、日曜応援行くからな」


俺がそう言うと、川崎はまた微笑んだ。










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