最後の龍の華

終演






琥珀 side








長い黒髪を揺らしながら
笑顔で去っていた女





奈留が言うには 理事の部屋にいたらしい...




しかも 翡翠の知り合いときた





一体 誰なんだ?




しかも あの巨大な蛇を
一発で倒したところ ただ者ではないらしい...






一度 手合わせしてみたい...






自分より 強いかもしれないやつが現れて 無意識のうちに口角があがる










それを見ていたであろう奈留が



「...どうしたのです?
なにか 良いことがありましたか?」






「...あぁ...良いものを見つけた」






奈留の質問に肯定を示し
ニヤリと笑う




「はぁ...
それは よかったですけど...
その前に 指名手配の白蛇を
捕まえた後に してくださいね...」





「あぁ...わかっている...
さっさと 片付けるぞ...
それで...
上は なんて言っている?」







はやく 白蛇を捕まえないと
あいつが どこか遠くに行って
もう 二度と会えないかもしれない...







なぜか そう思える






だから...
白蛇が俺の近くにいるんだから
俺が 捕まえてさっさとあいつも捕まえる....







< 228 / 263 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop