Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
体育大会では、みのりは一応救護の係に割り振られていたが、主だったことは養護教諭の先生がしてくれるので、人手が足りない時は手伝いをすることになっていた。
とりあえずポロシャツとハーフパンツという運動スタイルをしていても、競技の間中、何をするでもなくテントの中から観覧していた。
芳野高校は1学年9クラスあるので、3クラスずつ、白・赤・黄に団分けされている。
いつもは白のソックスしか履けない生徒たちだが、今日は自分の属する団の色のソックスを履ける。1年5組の生徒たちも、どこで見つけてくるのかみんな揃って真っ赤なソックスを身に着けていた。
午前中の種目は、100m走や200m走、400m走、800m走、おまけに3000m走と、陸上記録会かと思われるような競技が目白押しで、頑張っている生徒たちには悪いが、みのりは大きなあくびが出るのを抑えられなかった。
唯一楽しめたのは、「両手に花」という競技。
これは、男子1人に女子が2人で3人4脚をするもの。文字通り両脇に女の子と肩を組んで、足を縛られて走るという、男子にとってはおいしい競技だと思ったのだが、1年5組の男子の一人はこう言った。
「そりゃ、かわいい女の子ならいいだろうけど。これじゃ、拷問だ…」