Rhapsody in Love 〜約束の場所〜



 先ほどの涙を堪えるみのりを思い出して、みのりのこんな笑顔を見られた方がうれしかった。
 自分が頑張ることでみのりをこんなにも喜ばせることができ、笑顔にできるのなら、遼太郎はもっともっと頑張って努力しようと思った。



 家に帰って、薄暗い自分の部屋に入ると、遼太郎の机の上には、水色の封筒が置かれたままになっていた。

 この件に関して気持ちが決まった遼太郎は、封筒から便箋を取りだし、そこに書かれているメールアドレスを携帯電話に打ち込んだ。


 明日の朝、智香を呼び出して、自分の気持ちを伝えるつもりだった。

 心の底から好きな人がいると――。




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