Rhapsody in Love 〜約束の場所〜


 夕焼けが夕闇に移り変わっても、芳野高校の職員室は教員はもちろん、個人的に質問などをしに来た生徒たちでにぎやかだ。
 その雑然とした空気の中で、みのりは女子生徒たちから入部届を受けた。


「今年は創立百周年の式典があって、そのレセプションでの演奏も頼まれているから、頑張ろうね!」


 みのりがそう言うと、女子生徒たちは嬉しそうな少し不安そうな表情を見せていた。


「ああ、仲松先生。いたいた!こっち来て、ちょっと手伝って!」


 その時、職員室の向こう端にいる教務主任から、大声で呼ばれる。みのりは女子生徒たちへの言葉を飲み込み、さよならを言う代わりに手だけ振って席を立った。


 明日の職員会議で使う資料をホチキスで綴じながら、時計に目をやると、もう6時半だ。


――ああ、明日の授業の準備……。帰ってからするしかないか……。


 疲れたため息をつきながら、みのりはそう思った。

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