Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
「そんなこと俺に訊いて、俺がその気になって、みのりちゃんに告ってもいいのかよ。」
と、面白そうに口元を歪める二俣を、遼太郎は怪訝そうな目つきで見つめて、目を逸らした。
――冗談じゃない。
それでなくても、二俣は『俺のみのりちゃん』と言って憚らないし、気安くみのりと肩を組んだりしている。
訊くんじゃなかったと、遼太郎が溜息を吐いたとき、再び二俣が口を開いた。
「俺だったら、本気にしてくれるまで、何度でも『好きだ』って言い続けると思うな。」
二俣らしい考え方だ。きっと二俣ならば、そうするだろう。
しかし、本気にされなくても告白し続ける勇気が、自分にあるだろうか。
それに、何度も告白する時間がまだ残っているのだろうか……。
「それとも、いきなり押し倒すとか。」
二俣がそう言った時、遼太郎の思考が止まった。
「え…?!」
その意味を理解して、遼太郎は驚いて二俣を凝視する。
すると、二俣はやっぱり面白そうに、ニヤリと口角を上げた。
「しっかりバインド(※)して、足かいて。遼ちゃん、あれだけ練習して、得意になっただろ?タックル。」
二俣にからかわれているのが分かった遼太郎は、真っ赤な顔をして二俣を睨んだ。
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※ タックルやスクラムなどの時、腕全体を使って相手を抱え込む(ホールドする)こと