Rhapsody in Love 〜約束の場所〜
そんな二俣でも、沙希という存在とみのりへの想いの間で、遼太郎との友情とみのりを恋慕う感情の間で、どれだけ揺れ動いているだろう。
それなのに二俣は、ずっと遼太郎を明るく応援し続けてくれた。
「……ふっくんの気持ちは解った。」
しばらくして、ようやく遼太郎は短く口を開いた。
二俣の気持ちを無駄にしないように、頑張りたい…。
そう心の中では続けていたが、思いが詰まって声に出しては言えなかった。
「ありがとよ。遼ちゃん。解ってもらえて、嬉しいぜ。」
二俣はそう言って、遼太郎の肩を叩いてくれた。
――ありがとうを言うのは、俺の方だ……。
遼太郎はそう思いながら、唇を噛んだ。
二俣は何があっても、自分の親友だ。二俣に何かあったときは、自分の全てを尽くして、真っ先に力になろう――。
遼太郎の心には、新たな誓いが立てられていた。
あれから1週間が経とうとしているのに、いっこうに姿を現さない遼太郎のことが、みのりの心にはずっと引っかかっていた。
わざわざ学校に出向いてまで話す内容ではないのかも…と思ってみたり、あの時に聞いてもらえなければ意味のない話だったのかもしれない…と思ってみたり。
みのりは、遼太郎が自分に何を話そうとしていたのか…、それも気になっていたし、やはりあの時あの場で聴くべきだったと、後悔の念で心がいっぱいになっていた。