ナンパ男との恋~最終章~
「分かった、じゃー行こうよ」


「あーうん。春樹と出かけるなんて滅多にないし
ちょっとはまともな格好しようかな。
さすがに、この服装じゃ
春樹も恥ずかしいでしょ?
ちょっと着替えてくるから待っててー」



いや、俺は全然恥ずかしくないけど。


ってか、Tシャツにショートパンツって
まともな格好だし。
あぁ・・・そっか、たしか
ミニスカートとショートパンツは
輝ちゃんと出かける時しか着たらダメとか意味不明な言いつけがあったっけ。

どんだけ独占欲強いんだって俺には
輝ちゃんを理解できないけどさ。


そんな事を考えながら
自分も服を着替え
髪を軽く濡らし
無造作にタオルで拭いた。



「あれ?春樹も着替えたの?
ついでに寝癖も直したんだー?
それにしても・・・・」


そう言いながら
上から下まで見ている。


「それにしても?何?」


「ほんと、大人になってくにつれて
輝樹とそっくりになってくるもんだね。」



「そう?」



「うん、私に似なくて良かったね」



そう笑っているけれど・・・・


自分的には春ちゃんに似たかったとか
密かに思ったり・・・


・・・まぁ、言わないけど。






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