ナンパ男との恋~最終章~
「うん、ほらカラアゲ食べよ」


そう言いながら
春ちゃんの口の前にカラアゲを持って行くと
勢い良く口に入れた。

まるで、小動物のようだ。


「どこ行こっか?」


後を歩く広樹の方を振り向き
立ち止まる春ちゃんに


「たまには、カラオケとかいいんじゃ・・」


途中で言葉を止め
驚いたような表情で
俺と春ちゃんの顔・・・


じゃない・・・?


違う、俺達の後を見てるんだ。

思わず、広樹の視線の先の方を振り向くと


・・・・マジか。


「広樹?どうしたの?」


何も気づいていない様子の春ちゃんに


「輝ちゃんが・・・」


広樹が、気まずそうに
言っている。



「よォ?俺がいないのをいいことに
お前ら好き放題してんなぁ?」


や、ヤバイ・・・。


この顔は・・・

完全にヤバイ。


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