ナンパ男との恋~最終章~
「広樹も春ちゃんも
2人揃って何してんの?」


10時過ぎ、起きてきた春樹が
不思議そうな顔をし
私達を見ながらコーヒーを飲んでいる。


「輝ちゃん帰ってきてないんだって」


「ウソ!?マジで?何で?」


疑問だらけの春樹。


「マンションには入ったらしいんだけど
帰ってきてないっていう
不可思議現象」


「何それ、意味わかんね」


私も意味分からない。



「電話は?」


「出ない」


「マジ・・・?
どっかでぶっ倒れてるとか・・」


縁起でもない事を・・・・


でも・・・・


「私、ちょっと
マンションの中探してみる」


「俺も行くよ。広樹は
ここにいて、輝ちゃん帰ってきたら
電話して」


「分かった」


春樹と2人で
マンションの中を手分けして走り回るけれど・・・


「久保さん?そんな慌ててどうしたの?」

犬を抱っこした同じフロアの住人に会い、不思議そうに
通り過ぎざまに話しかけられてしまっている。


「え?あ、ちょっと探し物を・・」


探し人だけど・・・



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