ナンパ男との恋~最終章~
「なぁ、春菜。
俺の頼み聞いてくれねぇ?」


「え、うん?」


湯船に浸かりながら
そんな事を言われると
どんな頼みなんだろうとか
変な想像しちゃうのは

絶対に悟られないようにしよう・・。

っていうか・・

私ってば

ただの変態じゃないか・・・


「キスマークつけて」


「・・へっ!?
な、何で!?だって
飲み会で・・・」


「ほら、やっぱりな」


そうため息をついている輝樹を
何が何だか分からず
ただ見るしかできない。


「お前なぁ・・・・」


お前って言葉が出たって事は
若干、怒らせてしまってる証拠だ。

何で怒ってしまってるのか

やっぱり、意味が分からない・・・。



「俺が飲みに行く時
女いませんアピールでもしてるとか思ってるわけ?」


「そういうわけじゃなくて・・」



ただ・・・キスマークとかあったら
見えると・・・


「よーく分かった。」


そう一言言うと
お風呂から出てしまった。


・・・怒らせた。


せっかく一緒にお風呂に入ってたのに

私・・・何であんな事言ったんだろう。

素直に、うれしいって
抱きつけば良かったのに・・・


バカだ・・・私。



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