ナンパ男との恋~最終章~
「あ、お呼びして申し訳ありません。
久保春樹くんのお母様でしょうか?」


「はい」


未だに泣き続けている男の子の両親は
男の子の肩を撫でながら
私を睨みつけているわけで・・・


この状況から考えると
春樹が泣かした事に間違いはないだろう。



「ちょっとしたトラブルがあったみたいでして・・・
仲直りを・・と思いまして・・」


申し訳なさそうに腰を曲げ
私に、そう話している途中で割って入るように



「仲直りも何も、その子が
うちの子泣かしたんでしょう?」


強い口調で
母親が春樹に向かって言う姿を目の前で見てしまった私は



「理由もなく泣かすはずないんですけど?」


春樹の目から
その母親を遮る様に
目の前に立ち言い返してしまっていた。



案の定・・・・



「理由があれば泣かしてもいいんですか?
せっかくの入学式に?
親が親なら子も子ですね」



ケンカごしに言い返され



「ま、まぁまぁ双方とも落ち着いて・・」



仲裁に入る男の先生も
困り果てている。
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