地上182センチメートルを、キミと。
小春と大志が見えなくなったところで口を開く。
「…………………繭、小春たちが後ろに居るの、気付いてただろ」
繭に目をやると、繭が泣き腫らした目をしながら意地悪に笑った。
「……………………知るか、ばーか」
繭がオレを追い越して、階段を駆け下りた。
いいよ。
可愛い可愛い繭の意地悪なら、いくらでも受けるよ。
オレが繭を傷つけた分、しっかりやり返されてやる。
―――――――――――――――――――小春は、繭とオレのキスを見て、どう思っただろう。