地上182センチメートルを、キミと。
「・・・・・・・オレ、繭の外見以外、ドコを好きになったのか分からなくなってきた」
だって、こうして小春と大志といる時間の方が、繭といるより居心地が良い。
「・・・・・・・・でも、外見って大事だよね」
そう言う大志の隣で、小春が『うんうん』と頷いた。
身長にコンプレックスを持っているこの2人は『外見なんか関係ない』って考え方だろうと勝手に思っていたから、正直驚いた。
「この前、小春ちゃんとさ『ウチラ、身長が逆だったら付き合ってただろうね』って話をしてさ」
話し出す大志に『したねー』と相槌をする小春。
羨ましいくらい、コイツらは仲が良い。
「オレはさ、この身長だから『自分より背が低い女のコじゃなきゃ嫌だ』とは思ってないのね?? それは小春ちゃんも逆の意味で一緒で。 でも、せいぜい15cm上くらいまでだなーって。 それ以上高いとなんとなく恋愛対象に見れないの。 小春ちゃんも15cm以上自分より低いと無理らしくて。 ・・・・・・まぁ、15cm以上低いオレを好きになってくれる女のコもそうそういないと思うしね。 『人は外見じゃない』って言うけどさ、確かに外見が全てじゃないけど、それなりに重要だったりするよねーって・・・・・ね??」
大志が小春に同意を求めると、小春も『ねー』と大志に笑い返した。