地上182センチメートルを、キミと。







最近、小春と大志は保健室ではなく、視聴覚室で勉強しているらしい。






さすがに保健室での勉強は、本当に具合の悪い人からしたら迷惑だもんな。






視聴覚室に近づくと、小春と大志のゲラゲラ笑う声が聞こえた。






・・・・・・・アイツら、真面目に勉強してんのかよ。 大志、全然笑える状況じゃないだろが。












----------ガラ。






視聴覚室のドアを開けると、2人がオレの方を向いた。






「あれー?? 昼休みにこんなトコ来ててイイんですか?? 彼女さん、ほったらかしにしちゃダメじゃないッスか。 小春ちゃんから聞きましたよ。 香川さんの彼女さんって七瀬繭さんなんでしょ?? 超絶可愛いくて有名ですよね。 まじで羨ましい」






羨望の眼差しをオレに向けた大志は、『恋人欲しいね』と子猫の様に小春の肩に頭をスリスリさせた。






そんな大志の頭を『欲しいよねー』と言いながら小春が撫でた。






恋人同士のオレと繭より、目の前の2人の方がよっぽど仲良しそうで、楽しそうだった。
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