地上182センチメートルを、キミと。
「・・・・・・・帰んないんだ??」
とりあえず、大志の近くに腰を掛ける。
「・・・・・・・・香川さんが来るかなーと思って、待ってました」
『待ってた』大志はオレに何か話があるのだろうか。
・・・・・・・・とりあえず、オレの方はある。
「・・・・・・・大志は小春の進路の事、何か聞いてる??」
福祉関係のシゴトは決して楽な職業ではないだろう。
小春だってそんな事分かっているだろうに、『やってみれば??』『うん、そうだね』で簡単に決めてしまうことに、違和感を感じる。 と言うか、そんなのおかしい。
大志なら、小春から何かを聞いているだろうと思った。
「・・・・・・・・小春ちゃん、本当は保育士さんになりたかったみたいだよ」
やっぱり小春は、大志にだけは話していた。
『はぁ』無意識に溜息が出た。 どうしたら、小春はオレに心を開いてくれるのだろう。