地上182センチメートルを、キミと。
「だから、そーゆー事を言ってるワケじゃないだろーが。 意地悪そうな美人より、優しそうなブスの方がイイって事だろ」
「じゃあ、優しそうな美人最強じゃん。 優しそうなブス、勝ち目ないじゃん」
それでもキレイ事を吐き続ける香川くんを、言った傍から潰しにかかる大志くん。
大志くんには、ワタシの傷が分かる。
ワタシに付いた傷が分かる大志くんにも、ワタシと同じくらいの深さの傷があるのだろう。
「・・・・・・・・それもそうだけど」
やっぱり香川くんは言い負けた。
当たり前だ。 香川くんにはウチラの様な傷がない。
あったとしても、かすり傷程度だろう。 すぐ消えて忘れられる傷。