ヴァージン=ロード

「しかし、凄い人ね」
「中でも、お前が一番目立ってるわ」
「あら、そう? 良と一緒にいるからだよ」

 私は良と話をしながら、夢乃を探す。あの子は小さいから人ごみの中じゃ見つけづらい。

「夢乃どこにいるんだろう」
「みんな夢乃さんに挨拶するだろうから、囲まれてるだろうな」

 きょろきょろしていると、探していた夢乃が壇上に上がった。ざわついていた会場が静かになる。
 いつものお団子に、白いファーで首元を飾った白いドレスを着ている。本人に言うと怒られるだろうけど、高校生の女の子にしか見えない。これで一児の母だというのだから、驚きだ。

「おお、相変わらずえっらい可愛いな」
「それ、本人に言ったら怒られるわよ」

 私が真顔で注意すると、良が苦笑した。

「だろうな」
「みなさーん、こんにちは!」

 手を挙げて、どこぞのアイドルかのようにマイク片手に挨拶をする悪友に、今度は私が苦笑する。

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