ヴァージン=ロード
「いや、前原さん、パワフルだな」
「あれで私達と同い年よ? 信じられる? どう考えても女子高生じゃない」
「ほんとだよ。俺、ついていけないわ、あのパワー」
しばらく良と雑談していると、良が何かに気付いた。
「あ、すまん、ISAKI」
「うん?」
「ちょっと向こうに、知り合い見つけた」
「わかった、いってらっしゃい」
「わりぃな」
私は片手を振って、良がその場を去るのを笑顔で見送った。一人になった瞬間、一息つく。
シャンパンを片手にその場にしばらくいると、いろいろな知人が私に挨拶してくる。モデル達やスタッフ達、いつも一緒に働いている人達だ。
パーティ会場には私の知らない人も大勢いるけれど、特に私から話しかけることはしないのは、人ごみが苦手なのと、人見知りするからだ。
「こんにちは」
知らない男の人に声をかけられ、私は振り向いた。そこには、ヒールを履いた私よりも背の高い見知らぬ男性が一人。私よりも年上だろうか、パーティ用スーツをお洒落に着こなした温和そうな男性がシャンパンを両手に持っていた。