ヴァージン=ロード
「驚きすぎだろう、あんた達」
「いや、驚くっしょ」
良が即答する。私もうなずく。
「コータさん、えっらいイケメン。普段からこれでいいのに」
「何言ってんだよ」
コータさんがにやりと笑って、私の顎をつかんで顔を上げさせる。
「俺の仕事はあんた達を綺麗に、最高の作品に仕上げること。女の気持ちが分かんなきゃ、あんた達の綺麗なんてわかんねぇんだよ。女の綺麗を知るには、女の気持ちになんなきゃな」
そう言ってウインクするコータさんに、唖然とする私。
「コータさん、まさか……オネェじゃないの……?」
「んー、それはどうでしょうねぇ?」
まるっきり違う男の顔で、いつものオネェ言葉で笑うコータさんの印象が強すぎて、私は『彼』のことをすっかり忘れてしまっていたのだった。