まだ知らない愛。
瞬さんの実家を出てるとクラクションを鳴らす黒いベンツ。
いつでもその車は威圧的なオーラと近寄りがたい雰囲気を醸し出していて瞬さんそのものだと思う。
いつものように軽やかに運転するヤクザのお兄さんは翔の組の人だからこんなこともしてくれるんだろうか?
持つべき物は友達ってやつ…かな?
「お兄さんは翔の組の人なの?」
運転する後ろ姿に話しかけるとミラー越しに私をチラっと見た。
「はい、龍蘭です」
「龍蘭?」
首を傾げる私にちょっと不機嫌そうな声で瞬さんが答える。
「翔の家の正式な組の名前だ」
「へぇ…」
「翔はその組の頭で俺たち龍神のバックだ」
「頭ってなに?」
「組で二番目の存在ってことだ」
相変わらず不機嫌そうな声で答える瞬さん。
なんで不機嫌そうなんだろう?
あれ?ちょっと待って。
二番目って言わなかった…?
「翔は…二番目にすごいヤクザなの…?」
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